『ルーズヴェルト・ゲーム』
『ルーズヴェルト・ゲーム』
池井戸 潤 著
講談社 2012年2月21日 第1刷発行
1963年生まれ・岐阜県出身の著者は、2011年に『下町ロケット』で、直木賞を受賞しました。
この『ルーズヴェルト・ゲーム』は2009年4月からいくつかの新聞に連載された小説を加筆修正して出版された作品だそうです。
青島製作所という会社の業績が不安定で、先行きが懸念される状況となり、以前は華々しい成績を上げて広告塔の役割を果たしていた野球部は、お荷物になってきました。
野球に興味・関心の薄い方には、不向きな面があるかもしれませんけれど、新しい製品を開発する部署の社員は、堂々と社長に向かって気骨のある発言をして、日夜、研究・開発に取り組み続けます。
この青島製作所に、会社規模としては、はるかに大きな同業会社から、会社を合併する話が持ち込まれます。
あの手、この手で合併を画策してくるその会社・・・ 果たして、細川社長はどう決断するのでしょう。 そして、野球部は、どうなるのでしょう。
◇ □ ○ ※ ☆
細川社長 「オレが責任を持つ。試作品、二ヶ月前倒しできないだろうか」
神山技術開発部長
「 無理にいそいで不良品が出たら、どうなるかわかっているんですか。・・・もし、そうなったとき、どう責任を取ると言うんです。責任の取りようなんか、ありはしませんよ。 開発の責任は、当然ながら私が取ります。 私は自分が責任を負わされることを畏れているわけじゃありません。ただ、完全に納得した製品だけを市場に出したい。そう思っているだけですから」
◇ □ ○ ※ ☆
他にも、野球部を応援する若い社員の言葉に細川社長は動かされ、一度も足を運んだことのなかった球場に応援に出かける場面など、胸が熱くなるところがたくさんありました。
「応援団が見放したら誰が応援するんですか」
「そりゃそうだな」
◇ □ ○ ※ ☆
よろしければ、どうぞ。
今日も、よい日となりますように。
明日は日曜日。キリスト教会では神様に礼拝が献げられます。
聖書
神のなさることは すべて時にかなって 麗しい
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