『空飛ぶタイヤ』
池井戸 潤
実業之日本社2016年1月25日
初版第1刷発行
大型トレーラーから外れたタイヤが道を走り、一人の母親がその直撃を受けて・・・
車両の整備不良の容疑をかけられた運送会社の赤松社長は、その車を整備した若手整備士に事情を聞こうとします。あまり態度と言葉遣いのよくないその整備士をクビにしてしまいます。
ところが、その整備士は社長の人柄に惹かれ、意気に感じて働いていたこと、自分の職務を法廷の内容以上に厳しいチェックリストを自ら作成し、見事な整備をしていたことが判明し、赤松社長は頭を下げて彼に侘び、会社に戻ってもらいます。 事故を起こしたことで、運送の仕事の受注は激減、小学校に通う子どもにも冷たい目がそそがれるようになりました。赤松社長は、いろいろな壁にぶつかりながらも、トレーラーを作った大手の自動車メーカーに「整備不良」と判断したその車の部品の返却を求め、事故の原因の究明に力を入れます。・・・八方塞がりのような状況のなか、果たして、この運送会社は活路を開くことが出来るのでしょうか。
原稿用紙1200枚・・・文庫本800ページを越える大作です。解説に、「厚い、そして熱い本です」とあります。
日付は変わりましたが、一応一晩で読み終わりました。それくらい、読むのを中断させない構想力・筆の力を感じた作品です。
今日も、よい日となりますように。
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