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2017年5月23日 (火)

みをつくし料理帖2  『花散らしの雨』

0010『花散らし雨』 みをつくし料理帖2

高田 郁 著

角川春樹事務所

2009年10月18日 第1刷   発行

2014年 5月18日 第35刷 発行

 NHKテレビでは、2回目が放映されましたね。

 この巻で、印象に残ったところを引用・紹介させていただきます。

  太一という男の子がはしかにかかり、必死に看病していた育ての母にそのはしかが伝染し、隔離されている状況のとき、母親を気遣って、食べ物を受け付けない太一になんとかして食事をさせようと躍起になっている大人たちに、手伝いに来ていた75歳のりうが言って聞かせる言葉です。

  ◇    □    ○   ※    ☆

 「食べなきゃだめなの、食べなさい」

種市「確かにいけねぇよ。人間、食わねぇのが一番いけねぇ」

りう「嫌だ嫌だ、こういうひとたちが一番の困り者ですよ。本当に何もわかっちゃいないんだから」  いいですか、とりうは、つる家の主と料理人を交互に見る。

「食べる、というのは本来は快いものなんですよ。快いから楽しい。だからこそ、食べて美味しいと思うし、身にも付くんです。それを『食べなきゃだめだ』と言われて、ましてや口に食べ物を押しつけられて、それで快いと、楽しいと思えますか?」

 こんな当たり前のことに、どうして気が付かないんでしょうねえ、とりうは歯の無い口をさらに窄(すぼ)めて見せる。

  「まずはあんたが美味しそうに食べてみせる。釣られてつい、相手の箸が伸びるような、そんな快い食事の場を拵えてあげなさい。匙を相手の口に押しつけるよりも、そっちのほうがずっと良いと、あたしゃ思いますよ」

 ◇    □    ○   ※    ☆

 料理の話なのですが、ほかのことにも通ずるように思います。

 今日も、よい日となりますように。

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コメント

よいお話ありがとうございました.

※ ムーミンパパより
 訪れていただき、ありがとうございます。10巻までありますので、読み応えがありますが、筆力に惹かれて、読み進んでおります。

投稿: 敦子 | 2017年5月25日 (木) 10時21分

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