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2017年5月30日 (火)

みをつくし料理帖 8 『残月』 

0016 みをつくし料理帖 8 『残月』

高田 郁  著

角川春樹事務所

2013年6月18日 第1刷発行

2014年5月18日 第7刷発行

 頼まれて、つる家に、りょうりのお運びにやってきたりうさんは、かなり高齢であることを口の悪い客にからかわれながらも、「看板娘にそんなことを言うなんて・・・」と応じてへこたれることがありません。 仕事が終わると息子が迎えに来て一緒に帰っていきます。

 そんなりうさんに「幸せですね」と、事情があって息子と離れて暮らしている母親が声をかけますと、人生経験豊富なりうさんは、こんなことを語ります。

       ◇   □   ○  ※  ☆

 絵に描いたように幸せな家なんてありゃしませんよ。息子と私だって、これまで色々ありましたとも。・・・親なんてのは、詰まらないものですとも。子には子の幸せがある、と頭でわかっていても、それが親の思い描いていた幸せの形と違えば、色々考えてしまうんですよ。子が幸せなら自分はどうでも良いと無理に思おうとすればするほど、逆に親子の絆に囚われすぎて苦しくなるものなんです

「りうさん、そこに囚われへんようになるには、どないしたらええんだすやろか」

 子の幸せと親自身の幸せを混同しないことです。いっぱしに成長したなら、子には自力で幸せになってもらいましょうよ。そして、親自身も幸せになることです。ひとの幸せってのは、銭のあるなし、身分のあるなしは関係ないんです。生きていて良かった、と自分で思えることが、何より大事なんですよ

「生きていて良かったと、自分で思える・・・・」

      ◇   □   ○  ※  ☆

  最終の第10巻では、この問いかけている母親は息子、嫁そして初孫と一緒に暮らす道が開けます。そこにいたるまでには、大変な道のりがあるのですけれど。

 引用が長くなって、申し訳ありませんでした。 作者の高田 郁さん、出版社さん、お礼申し上げます。

 余談ですが、5月27日、土曜日の夜のウオーキングで、初螢を見かけました。季節がここまで進行していることに気が付きました。気温の上下幅も大きいですので、どうぞ、体調の維持・増進にご留意くださいますように。

 今年詠んだのではありませんが、螢で一句。

 螢舞う カワニナ撒きし 人の前

 今日も、よい日となりますように

 

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