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2017年6月22日 (木)

城山三郎さん

0004 城山三郎さんの世界に初めてふれたのはNHKの大河ドラマ「黄金の日々」を通してでした。

  とても気骨のあるかただと、その後、何冊かの著書を読ませていただいて思っています。

 この本『失われた志』 文藝春秋・1997年7月20日 第1刷発行)からも、城山三郎さんと同時代に誕生され、背骨の通った生涯を築いてこられた方の言葉が響いてきました。

  この本に登場しておられる佐江衆一さんが横浜国大の名誉教授の宮脇 昭さんと30人ほどの人がマレーシアのサラワク州というところに植林に行かれたと語っておられたことが特に心に残りました。

 サラワク州には日本の高度成長期にラワン材を切り出してハゲ山になっているところがあるので、そこに植林した木が50年後には50メートルを越すラワンの木が大自然のジャングルを形成する ・・・そのことを思うと心豊かな感じがする、と語っておられるのです。  その頃には、ご自分が生きておられないことも自覚しておられるけれど、だからこそ、この心豊かさはよりスケールが大きいものとなるのでしょうね。

   このマレーシアへの植林ツアーに携わられた宮脇昭さんは著書に、ピラミッドやスフィンクスは今でこそ周囲は砂漠であるが、建造されたとき、周囲は緑豊かな土地であった。(誰も好き好んで砂漠にピラミッドやスフィンクスを建てはしない。) 環境は守る努力を続けないと破壊されてしまう、という意味のことを書いておられました。書くだけでなく、身をもって外国に植林に行かれるのはすごいことだと感動いたしました。 

 城山三郎さんも、この本に登場している多くの方も、読みたい本を持って寝室に向かうその時が至福の時だと語っておられることも、心に響いてきました。

 こうした方たちの志を少しでも受け継げたら、と思いました。

 今日も、よい日となりますように。

 

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コメント

城山三郎はとてもいいなと思う一人です 戦中体験から国家や組織より個人を大事にする考えを持ち、その態度を貫いたことに共感致します 「旗降旗下ろせ」の詩も好きです 個人情報保護法成立の時激しく怒り反対の態度表明を先頭に立っておられたことを思い出します 今の情況をどんなに嘆かれるかと思います 奥さまへの深い愛情のことと合わせて考えると本当に誠実な方だと思います そしてまともな正義感、はげまされます ありがとうございました

※ ムーミンパパより
  コメントありがとうございます。
  このところ、何冊か、城山三郎さんの本を読み、対談された方の本なども少し読んでいます。志、節操をはっきりさせて歩まれた人生に魅力を感じています。ボケ老人呼ばわりした国会議員にもしっかりと文章を書いて反撃しておられますね。 奥様とは、図書館の休館日に図書館の入口で出会ったのがきっかけだったとのこと・・・いつかテレビでドキュメントでしたか、見たことを忘れておりました。
 奥様を看取ってからの七年ほど、お寂しかったことでしょうね。

投稿: 敦子 | 2017年6月25日 (日) 10時05分

良書に出会いその方の人間性にふれ豊かにされること、また自身の生き方を問われることがあります。
読みたい本があることの幸い!共感致します。

※ ムーミンパパより
  コメントありがとうございます。城山三郎さんの本に、あっ、この本も読んでみたいと思う本が何冊も出てきて、そのことも感謝しています。直接にはお目にかかれない方に本を通して出会えるというのは、なんと不思議で、そしてすてきなことでしょう。 読みたい本、会いたい方、聴きたい曲、見たい映画、口にしたい食べ物、飲み物 ・・・この世は、いろいろなことがありますけれど、やはりすてきですね。今日も、よい日となりますように。

投稿: ディンブラ | 2017年6月22日 (木) 08時23分

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