« 『日本一 心を揺るがす 新聞の社説 2』 | トップページ | 名月 »

2017年10月 5日 (木)

「いい生活よりも いい人生を」

 昨日の『日本一心を揺るがす新聞の社説2』 水谷もりひとさん・ごま書房から、「いい生活よりも いい人生を」を紹介させていただきます。ありがとうございます。

 ◇    □    ○  ※  ☆

 いい生活よりも いい人生を

   何百年も一人でひっそり暮らしている妖怪、傘化けをねずみ男が利用しようと悪事をたきつけました。一年前に死んだ「伊集院物産」の社長伊集院寿太郎に化けてその資産を手に入れようというのです。 ・・・ 伊集院の奥さんはボケているのか、夫について聞かれると「あの人は長い旅に出ています。そのうち帰ってきます」と語っているそうだから。

  死んだはずの伊集院寿太郎に傘化けが化けて訪れると、妻は「お帰りなさい」と嬉しそうに迎え、「あなたに連れ添って50年。一番心配したのは戦死の知らせを受けたときでした。でも私は生きて帰ってくると信じていました。本当に帰ってきた時、これ以上の幸せはないと思いました。それから二人で頑張りましたね。トントン拍子に仕事がうまくいき、会社は大きくなりました。でもあの頃みたいに幸せではありませんでした」

  寿太郎に化けた傘バケはびっくりする。「なに?お金持ちになったのに貧しいときのほうが幸せだったというのか?」 「会社が大きくなってあなたは忙しくなって一緒の時間がなくなりました」

  その後、ゲゲゲの鬼太郎にねずみ男のたくらみが見つかって、傘化けは懲らしめられるが、「もう一度だけあのじいさんに化けさせてくれ」と頼んで、寿太郎の家に現れる。

「実は俺は死んでいる。お前と最後の別れができなかったから帰ってきたんだ」 「分かっていましたよ。あなたはそういう優しい人でしたから」

「今度はもう帰って来れないんだ」

「はい、もうすぐしたら私があなたのところへ行きますよ」

「だめだ。お前は長生きしろ。俺はのんびり待っている」

「ありがとう」

 ー 出典は 水木しげるさんの『妖怪へんげ 傘化け』からだそうです ー

◇    □    ○  ※  ☆

  すてきなご夫婦、そして味のある話ですね。

  今日も、よい日となりますように。

 

 

|

« 『日本一 心を揺るがす 新聞の社説 2』 | トップページ | 名月 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「いい生活よりも いい人生を」:

« 『日本一 心を揺るがす 新聞の社説 2』 | トップページ | 名月 »