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2018年1月26日 (金)

フランスの文学者と日本人との交流  

 辻邦生 著 『言葉が輝くとき』 からのエピソードを少し。

 詩 「山のあなた」 カール・ブッセ 上田敏 訳

山のあなたの空遠く

「幸い」住むと 人の いふ

噫(ああ) われ ひとと 尋(と)めゆきて

涙さしぐみ かへりきぬ

山のあなたに なほ遠く

「幸い」住むと 人の いふ

 ※ カール・ブッセは ドイツの詩人ですが、ドイツの人には ほとんど知られていないそうです。 上田敏が心惹かれて訳したブッセの詩は、これ一つだけ とても貴重な巡り合わせですね。 

     ◇    □     ○   ※  ☆

0010  岐阜公園に板垣退助さんの銅像が立っています。岐阜を訪れたときに暴漢に襲われた殉難の碑です。このとき、「板垣死すとも自由は死せず」と語られたことは有名ですね。

  今回、辻さんの本を読んで、この板垣さんがフランスに行ったとき、『レ・ミゼラブル』を表したヴィクトル・ユゴーをその家に訪問し、文学のこと、政治のことを語り合ったことを初めて知りました。

◇    □     ○   ※  ☆

  永井荷風さんは、『ふらんす物語』に「モンソー公園のモーパッサンの石像に拝す」と書きつけていることも、知りました。

 永井荷風さんがフランス語を学ぼうと思ったのは、モーパッサンの文章を原文のままに味わいたいと思ったからだそうです。一字一句でもモーパッサン先生がお書きになった文学を我が舌みずからで発音したいと思ったからです

     ◇    □     ○   ※  ☆

 そういうことを知ってどうなる というお声もありましょうが、何だか資質、信念、情熱が 自分とはずいぶんかけ離れたレベルにあるかたたちだと、感銘を受けたのです。

  三回にわたって、お付き合いいただき、ありがとうございました。

  今日も、よい日となりますように。

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