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2018年3月27日 (火)

『はだれ雪』 葉室麟

0002『はだれ雪』 

葉室麟

KADOKAWA

2015年12月30日 初版発行

 赤穂浪士の忠臣蔵の事件と幕府の裁定、柳沢吉保の動きなどとからめながら人生の在り方が大きく左右された人物の、それでも人間らしい生き方を全うする姿が描かれています。

  永井勘解由(ながい かげゆ)という人物と、その妻、紗英(さえ)はいろいろな出来事を通して結ばれます。

 次の文章が心に残りました。

 ◇  □  ○   ※  ☆

 この世に生を享(う)けた者にとっての務めは命を慈しむことではないか、と日増しに大きくなっていく膨らみに手を添えつつ(紗英は)考え及んだ。それなのに、互いに命を奪い合う武士とはいったい何なのだろうか。 子を宿したとわかってからこのかた、変わりなく日々を過ごしているつもりでも頭の隅にはいつも生まれてくるわが子のことがあった。

        ◇  □  ○   ※  ☆

  現代のいろいろな出来事にも この大きな問いは 通ずるところがありますね。題名の「はだれ雪」は、斑(まだら)に残る雪のことだそうで、この言葉を織り込んだ短歌がいくつか作品中に登場しています。

 本当にたいせつにすべきことは、何なのか ・・・ 葉室麟さんの目は、しっかりと見つめていたと思います。

 今日も、よい日となりますように。

 

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