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2018年4月29日 (日)

『ろう者のいのり』 ー心の声に気づいてほしいー

0009『ろう者のいのり』 

ー心の声に気づいてほしいー

中島 隆

朝日新聞社

2017年12月30日 第1刷発行

 著者、中島 隆さんは、朝日新聞 編集委員。 手話技能検定準2級を取得。

 耳の聞こえないろう者と共に生きようと活躍しておられる新潟の「手楽来家」(てらこや)というろう者の就労支援をしている施設のこと、そして、ろう者に日本語を文法的に手話で教えることのできるオンリーワンの人、鈴木隆子さんの活動などが、情熱をもって紹介されています。

 鈴木隆子さんが強く語る「聞こえない方が日本語を間違えるのは、聞こえない方の能力が低いということではありません。聞こえない方の責任ではないのです」という意見の根拠は次のように説明されています。

   ◇    ○    ☆     ※

 赤ちゃんが生まれてからの3年間は、言語獲得期といわれる。その3年間で、聞こえる赤ちゃんは、日本語の会話を、およそ、1万5千時間も聞くといわれている。勉強しているのでなく、自然に耳から日本語が入ってくる。それによって、日本語という言語の基礎が身につく。そして、その後も、日本語はどんどん耳に入ってくる。

  起きている間は、すべて日本語を勉強している時間のようなもの。「こういう言い方をするんだ」「ああいう言い方はしないんだ」と自然に身についていくのである。

  ところが、ろう者は、違う。生まれたときから聞こえないか、生まれてから3年間の言語獲得期に聴力を失った子は、3年間、あわせて1万5千時間におよぶ日本語シャワーがない。その後も、日本語を聞くということができない。

  ろう者は、日本語を目で読むしかない。いつもいつも読んでいるわけにはいかない。読んだ日本語を本当に正しく理解しているかどうかは、定かではない。聞きながらなにか他のことをしながら日本語を読むこともできない。 そんな中でも必死に日本語を勉強しているのだ。

    ◇    ○    ☆     ※

  耳の聞こえる人たちが、中学校で英語を学び始めるとき、周囲がみな英語を母国語とする人ばかりで、初めて英語に出会うのが自分ひとりという環境におかれる状況 ・・・ 周りの人が長い時間をかけて日常的に身につけてきた英語の発音、言い回しを、ゼロからスタートする人がすぐに理解できるようになるものでしょうか。 聞こえる人の中におかれたろう者の環境は、それによく似ています。 いいえ、それ以上の厳しいものがあるのです。

 少しの心配りで、今よりも、もっと身近になって心を通わせることができるようになる ・・・そういうことが 世の中には、まだまだたくさんあるように思えてまいりました。

下の写真は、鈴木隆子さんの手話レッスンです。明るい表情の方ですね。

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Photo  今日も、よい日となりますように。

  日曜日。 キリスト教会の礼拝にお出かけください。

  神様が喜んでくださいます。

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