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2018年6月14日 (木)

『呉漢』 下

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『呉漢』 下

宮城谷昌光 著

中央公論新社

2017年11月10日

初版発行

 主人公、呉漢が仕えている天子、劉秀の命令の底にある深い思いについて、師である祗登(きとう)に解き明かしてもらって、「あなたは、どこまでいってもわれの師だ。われにとって天佑は、あなたに会ったことにつきる」と真情を吐露した場面で、師はこう語ります。いつもは、照れくささをみせる師が、ことときは、呉漢をまっすぐに視て、語ったのです。

 ◇  □   ○ ※  ☆

 師は、弟子から、誨(おし)えられて、真の師となる。人には上下がないのです。いまの天子は万能の人ではあるが、無名の民からも、賤(いや)しい吏人からも、学んだにちがいないのです。ひとつ、大きな違いがあるとすれば、愛情の量です。天子の愛情は海よりも広く深い。億万の人がいても、その点は、たれも及ばない。

           ◇  □   ○ ※  ☆

 この言葉をうなずきながらきいた呉漢は、涙を流します。こうした呉漢自身、家臣から「わが主は馬上の人でありながら、地に足をつけて生きておられる」と驚倒される人物なのです。

 『呉漢』上・下を楽しんで読みました。 読み応えがありました。

 今日も、よい日となりますように。

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