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2018年10月 9日 (火)

『うつわの歌』 新版 神谷美恵子

0002『うつわの歌』 新版 

神谷美恵子  著

みすず書房 2014年8月12日 発行

 神谷美恵子さんは、長島愛生園に勤務するなど、ハンセン氏病の患者さんに寄り添って生きた精神医学の医学博士です。美智子さまとの深い交流もありました。天に召される7年ほど前から、循環器系の障害を抱え、狭心症・TIA(一過性脳虚血発作)のため、17回の入退院を繰り返されました。

 巻末に、ご主人の神谷宣郎さんが記しておられる中から、引用させていただきます。

  ◇   □   ○ ※ ☆

 彼女の一生は、常に人間を超えたものに対する信頼と礼賛で貫かれていた。最後までこの世の自然の美しさに対する観照と、人の心の愛に生きようとした。

 ふしぎな病を与えられ

 もう余り生きる日の少なきを知れば

 人は一日一日を奇跡のように頂く

 ありうべからざる生として

 まだみどりも花もみることができ

 まだ蓮の花咲く池のほとりをめぐり

 野鳥の森の朝のさわやかさを

 味わえることのふしぎさよ

 これは最後の入院時に病床から見出された詩「残る日々」の前半である。対外的には悩める人、やめる人の側に立ち、対内的にはよき妻、よき母になろうとして、力の限りをつくした生涯であった。愛生園には通えなくなっても、死ぬまで心は患者さんたちと結ばれていた。

     ◇   □   ○  ※  ☆

 明日のブログで、この本の表題作となった詩 うつわの歌 を紹介させていただきます。

 今日も、よい日となりますように。

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