« パソコンのフリーズ | トップページ | 『乳と蜜の流るゝ郷』の一節 »

2019年2月20日 (水)

『一粒の麦』・『乳と蜜の流るゝ郷』

0001
『一粒の麦』・『乳と蜜の流るゝ郷』

賀川豊彦 著

一般財団法人 アジア・ユーラシア総合研究所

2017年11月7日

初版第1刷発行

  この本は、賀川豊彦選集 第三巻です。

 巻末のコメントに鳥飼慶陽という牧師さんが、賀川豊彦の円熟期ともいえる40代の名作二つが収まっていると書いておられます。

 そのコメントに賀川豊彦が昭和22年と23年に二年連続でノーメル文学賞の候補にあがり、さらに昭和29年から31年の三年連続ノーベル平和賞候補にあがったことが記されています。

『一粒の麦』という書名は聖書の中でもよく知られている「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます」(ヨハネの福音書12章24節)からとられたもので、主人公 山下嘉吉の妻、芳江の記念碑のところの章名にもなっています。

  酒に溺れる人の多かった時代、嘉吉が禁酒会を立ち上げて、その席上で嘉吉が力説した「日本の急務は土を愛すること、隣を愛すること、神を愛することの三つ」という言葉が、賀川豊彦自身の強い信念だったと思います。

  『乳と蜜の流るゝ郷』・・・神様の約束の地の表現として聖書に登場しています。

 二つの作品には、農家が生計を立てていくための成功した実例がたくさん記述されています。山羊を飼うことも奨励されています。 作品の中に「羊一匹で年十五円儲けるよりか、山羊の乳を毎日一升ずつ搾った方が、収入から云っても羊の十倍以上の利益があります」という農学士の言葉があります。

 興味深かったのは、猿蟹合戦に登場するカニの味方の意味づけです。例えば、ハチは養蜂の象徴だと解き明かされていて印象に残りました。

 二つの作品を合わせて五百ページを越えますけれど、オーラと申しますか、筆力にひきこまれて読み進みました。

 今日も、良い日となりますように。

|

« パソコンのフリーズ | トップページ | 『乳と蜜の流るゝ郷』の一節 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『一粒の麦』・『乳と蜜の流るゝ郷』:

« パソコンのフリーズ | トップページ | 『乳と蜜の流るゝ郷』の一節 »