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2019年2月 1日 (金)

『ひとの心にそっとよりそう  藤沢周平の言葉』

0002『ひとの心にそっとよりそう  藤沢周平の言葉』

高橋敏夫 著

角川SSC新書 2009年5月24日 第1刷 発行

著者の高橋敏夫さんは、早稲田大学文学部卒業の文芸評論家とのことです。

 この本の冒頭に、こう書かれています。

◇     □     ○    ☆

  たとえば、山本周五郎の言葉が人をこころの底から温め、司馬遼太郎の言葉が人を前向きにし、池波正太郎の言葉が人をのびやかにするとして、さて、藤沢周平の言葉はどうか。

  藤沢周平の言葉は、なにも、もたらさない。それは人をかえない。人をうごかさない。それは人をみちびかない。

  人が孤独を感じるとき、あるいは悲しみや苦しみにたえきれぬ思いでいるとき、人にそっとよりそう。これが、藤沢周平の言葉である。

     ◇     □     ○     ※    ☆

  上記のように、勇気、自信を持って端的に表現すること それ自体、簡単にはできないことだと、引き込まれました。

  この本で紹介されている藤沢周平の言葉で、印象に残った二つを引用いたします。

  武家の作法は、二百数十年の封建社会をささえる骨となったが、個の解放はそれだけ遅れた。そのタテの倫理の背景は、いまなお日本の社会に根強く残っていて、ヨコの倫理によって導き出されるべき真の個の解放、市民社会の成熟をさまたげ、遅らせているように思われる。

        ー エッセイ 「『美徳』の敬遠」 より ー

        ◇     □     ○     ※    ☆

 老境は闇ではあるまい。そこには若いころとは異なる、べつの光が満ちているようでもある  ーエッセイ 「剰余価値」よりー

0004
よろしければ、どうぞ。

  今日も、よい日となりますように。

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