« 松葉杖と教務主任さんと子ども | トップページ | 美と文学の森 川端康成と東山魁夷  岐阜市歴史博物館特別展 »

2019年4月12日 (金)

『生きていくあなたへ』 ー105歳 どうしても遺したかった言葉 ー

0001_4
『生きていくあなたへ』 ー105歳  どうしても遺したかった言葉 ー
日野原重明 著
幻冬舎 2017年年9月30日 第1刷発行
 日野原重明先生は、2017年7月、105年と10か月のこの地上での旅路を終えられました。この本は、日野原先生の望まれた「対話」の形をとるために2016年12月29日から2017年1月31日までご自宅でおこなわれたインタビューをもとに作られたとのことです。
 はじめに ・・・ この本は、読んでくださる一人一人、私とあなたとの対話の一冊です とあります。
 そもそも、愛って何ですか? という問いに、日野原先生は自作の詩で答えておられます。
「愛のうた」
 我ら いまここに 心を合わせ 善き業(わざ)のために この時を過ごさん
 愛の手を求める その声に応えて いとしみの心 人々に送らん
 我ら いまここに 力を合わせ 報いを望まで 奉仕にぞ 生きなん
 捧げる喜び 心にぞ溢るる 愛するあなたに 愛をば送らん 愛をば送らん
 90歳を超えたとき、ホスピスで毎日のように天に召されていく人たちを前にボランティアをしてくださっていたコーラスの方々のために作られたそうです。 韓国のテノール歌手 ベー・チェチョルさんが歌ってCDになっているとのことです。
 もう一箇所、第三章 ゆるすことは難しい から、少し引用・紹介させていただきます。
 ゆるすということを考えるとき、僕は「恕す」という感じを思い浮かべます。・・・この漢字は、心の上に如(ごと)くという漢字がのっていますね。つまり、ゆるすとは誰かに許可を出すとか悪いことをした人をゆるすということではなく、「相手のことを自分のごとく思う心」という意味なのです。相手を自分のごとく思うということは、相手をゆるすことが自分をゆるすということに他なりません。・・・ゆるせない心を持ち続けるのはしんどいことです。だからゆるすことで、私たちは楽になれるのです。
 恕(ゆる)しは、他を信じて耐えて待つ愛の心。他を責めず、弱い自分が恕されて生きているように、他を受け入れていく慈悲の心
 日野原先生は、百年以上付き合ってきた自分自身のことも 未だによく分からない だから他の人のことは もっと分からない とおっしゃっています。 なんともユーモアと深さに満ちている 言葉 人生 ですね。
 よろしければ、どうぞ。
   そうそう、こういうエピソードも心に響いてきました。 日野原先生の尊敬してやまないウイリアム・オスラー医師は、白血病の少女の病室に行く際に、病院の庭に咲いていた薔薇を持っていったそうです。 花を受け取った少女にとってオスラー氏は、病院にいるただの老人のお医者さんから、自分を思ってくれる一人の素敵なオスラー医師という存在になっただろうと思います ・・・ とあります。
 今日も、。良い日となりますように。
Photo_10

|

« 松葉杖と教務主任さんと子ども | トップページ | 美と文学の森 川端康成と東山魁夷  岐阜市歴史博物館特別展 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 松葉杖と教務主任さんと子ども | トップページ | 美と文学の森 川端康成と東山魁夷  岐阜市歴史博物館特別展 »