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2019年6月30日 (日)

『世界は「ゆらぎ」でできている』 宇宙、素粒子、人体の本質

0001_20190629102701 『世界は「ゆらぎ」でできている』 宇宙、素粒子、人体の本質

吉田たかよし 著

光文社新書 2013年5月20日初版1刷発行

 

 この本を私はおそらく発行されて間もない時期に購入しました。音楽療法の学びで「波、小川のせせらぎ、小鳥の鳴き声、風のそよぎなどを〝ゆらぎf分の一〟といいます」と 耳にして、詳しく知りたいと思ったからです。 けれど、何だか読み通せなくて本棚で眠っていました。著者の吉田たかよしさんは、東京大学大学院工学系研究科を修了後、NHKのアナウンサーとして活躍した後、北里大学医学部にて医師免許を取得して医学博士になり、クリニックを開かれました。

 こういうかたが書かれた本を読み通せずに手放すのは残念ですから、もう一度挑戦しようと思いました。それで、まず目次を見ていましたら第6章 脳が揺らぐ、心が揺らぐ の章の小見出しに「うつ病は人類絶滅を救う?」 「明るい性格がいいという幻想」とあることに目を惹かれました。ちょっと不思議な小見出しですよね。

 というわけで、この二つの項目に書かれていたことを紹介させていただきます。

「うつ病は人類絶滅を救う?」

 今、日本ではうつ病患者が急増し、大きな社会問題となっています。私のクリニックでもうつ病の患者さんは多く、彼らの悩みは深刻です。しかし最近になって、うつ病は人類が生き残るための手段だったのだという、常識を根底から覆す学説が発表されたのです。・・・現在では抗生物質などで対抗できるようになりましたが、長い間、人類が生存していく上で、伝染病は最も脅威となるものでした。伝染病が流行すると、場合によっては、一族がことごとく絶滅してしまいます。

 しかし、一族の中で一定の割合でうつ病の患者が生まれるようにしておくと、伝染病が流行している時期に他人と接触を持たないため、感染を避けることが出来ます。また、うつ病になると食欲が低下しますが、伝染病の多くは、食事を通して病原体が体内に侵入するため。これも感染の予防に効果があります。さらに、うつ病になると発熱することがありますが、体温が上昇するとほとんどの病原体は増殖が困難となるため、やはり伝染病の対策に有効なのです。

 このように、うつ病に伴う人体の変化は、伝染病の予防のためと考えるとすべて合理的に説明できるというのが、アリゾナ大学のチャールズ・レイソン博士たちのグループの指摘です。

 アメリカのエモリー大学のアンドリュー・ミラー教授たちは、うつ病になると敵から身を守る力が高まるという説を打ち立てています。病気になったとき体内で炎症反応が起きやすくなることの理由を免疫力が高まって病原体を撃退するということで説明しています。 また、うつ病になると睡眠障害が起こるので覚醒状態が長く続くことも、敵から身を守るのに有利に働く場面が想定されます。

 この二つの学説は一見、関連性が見当たらない多様なうつ病の症状を人類の生き残り戦略として結びつけた点でどちらも高く評価されているそうです。

 クリニックを訪れるうつ病の患者さんに、うつ病というのは全面的に悪いものではなく、人類が絶滅を避けるために役立ってきたことをお伝えすると、うつむいていた患者さんも顔を上げ、晴れやかな表情をされるとのことです。

 もう一つの小見出しについては、次回に紹介させていただきますね。

 今日も、良い日となりますように。

 日曜日。キリスト教会の礼拝にお出かけください。

 

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