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2019年8月 2日 (金)

『こころのごはん』 その2  ー『ハイジ』ー

 昨日、紹介させていただいた『こころのごはん』の第9章 神の時 から ・・・。

聖書 神のなさることは、すべて時にかなって美しい

 エピソードとして、『ハイジ』が登場しています。

 この『ハイジ』は、ヨハンナ・シュピーリという主婦が、周囲から勧められて44歳の時に執筆し始め、9年後に完成したのだそうです。

アルプスの山の美しい自然の中でおじいさんとすこやかに暮らしていたハイジは、デーテおばさんによって大都会のフランクフルトに連れて行かれ、クララの話し相手として生活し始めます。 山に帰りたくてしかたのないハイジにクララのおばあさんは神様に祈ることを教えます。心の重荷や願いをすべて神に打ち明けることを教えられたハイジは喜びます。・・・けれど、しばらくするとまた表情が暗くなってしまいました。何週間祈り続けても願いが聞かれないことに意気消沈してしまい、祈ることもやめてしまいます。

 そこでクララのおばあさんがハイジに教えるのが 神の時 です。

 願いがすぐにかなわないのは、それが今のハイジのためにならないことだからであり、最善を授けるために、神が時機を選んで待っておられる。だから、これからも祈り続け、現状にひるまずに神様を見上げ続けなさい。

 こう励まされたハイジは、神様に謝り、祈りを再開します。

 ◇   □   ○  ※  ☆

 この後、ハイジは夢遊病になり、そのことが判明してようやく山に帰ることになりました。 読む人は病気になるときまで引き延ばさなくてもよいのにと思うかも知れません。 けれど、ハイジはこう語ります。

 「あのときすぐ帰ってきちゃったら、ペーターのおばあさんには、ほんのちょっぴりしかパンをあげられなかったし、本を読んで聞かせてあげて、あんなに喜ばせることもできなかったんだわ」 (フランクフルトにいる間にハイジは読み書きの力を身につけることができました。)

 「神様はやっぱり、何でも、あたしの考えていたよりか、ずうっとうまくいくようにとりはからってくださったのね。クララのおばあさまが、そう教えてくださったけれど、ほんとに、何もかもがそのとおりになった。ああ、あのとき、すぐにお願いがかなえられなくて、ほんとによかったこと!」

  ◇   □   ○   ※   ☆

 ヨハンナ・シュピーリは53歳の時に『ハイジ』を書き上げ、やがて、その本はベストセラーになり、たくさんの国のことばに翻訳され、親しまれています。 シュピーリ自身は『ハイジ』の作者であることを明かさず、匿名で通そうとするほど謙遜な人だったそうです。

 シュピーリは、57歳の時に一人息子と夫を相次いで病で失い、筆をおきました。けれど、その2年後に復帰し、天に召されるまで児童文学作家として書き続けたそうです。  祖父は牧師、父は医師、母は聖書に題材をとった詩人、夫は正義感の強い弁護士だったとのことです。

 シュピーリは晩年、友人にあててこんな手紙を書いたとのことです。

 内面的な人生行路は嵐に富んだものでした・・・最も深い苦痛のうちに獲得したものを、私は世界の何ものとも換えることをしないでしょう

 苦痛をスクラップにして捨ててしまうのではなく、他の人を支援する資源としてリサイクルする、 それは苦しみを体験した人の生きがいともなります とこの本の著者、宮 葉子さんは書いておられます。

 今日も、神様から与えられたすてきな日 ・・・良い日となりますように。

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