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2019年9月 6日 (金)

『介子推』 宮城谷昌光

0004_20190905045801 『介子推』

宮城谷昌光 著

講談社 1995年6月5日 第1刷発行

 

 介子推(かいしすい) というのは、介という家の推という男という意味合いでしょうか。

 宮城谷昌光さんの『重耳』(ちょうじ)という三巻の中に、棒術の達人として主人公の重耳を刺客から守り通し、苦難の旅を共にし、貴重な食料を調達し続けた若者として登場しています。

 守り通された重耳は、後に晋の名君、文公となります。

 本書は、『重耳』の出版後、その推を主人公として書かれましたので、それだけ、宮城谷さんを魅了した人物ということが伝わってまいります。

 あとがきが、清明(せいめい)節のことから書かれており、春分から数えて十五日目からの清明の前日、を寒食(かんしょく)といい、いちにち火を用いない日、したがって、その日は食べ物もその日のためにあらかじめ料理を作っておく日があること、それは、中国全土の人が介子推を悼んでいることのあらわれだと述べられています。

 あとがきは、こう結ばれています。

 

  ◇   □   ○   ※   ☆

 この小説の稿を起こすのはためらいがあったが、やはり途中でそうとうなつらさに遭った。つらい、とつぶやいて何度か泣いた。そういう体験をもつのは、この小説がはじめてであり、もうないかもしれない。

  ◇   □   ○   ※   ☆

 この作家の作品に私が魅了されるのは、どの作品もこうした真摯さをもって執筆され、生み出されていることが感じられるからだと思います。

 よろしければ、どうぞ。

 今日も、良い日となりますように。

 

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