« リニューアルした岐阜県美術館  ・・・ ぜひ、どうぞ | トップページ | 『ティンパニスト かく語りき』 ー 〝叩き上げ〟オーケストラ人生 ー »

2019年12月 2日 (月)

『ふみこよみ』 山本ふみこ 著

0001_20191201223301 『ふみこよみ』 春

ー夏秋冬 暮らしのおとー

山本ふみこ 著 ・・・1958年 北海道生まれとのこと。この本の中の挿画もご自身で描いておられます。

技術評論社 2013年1月25日 初版第1刷発行

 表紙に「ふんわり毎日を楽しむエッセイ」とあります。 優しさに満ちたやわらかな感性と過不足のない文章表現がこの本全体にあふれている印象を受けました。

 「3月」の章から引用させていただきます。

    ◇    □    ○    ※    ☆

まず、身近なひとに

 見えないものに向かって手を合わせたり。遠くの誰かのために祈ったり。こころをぎゅっとこめる構えで何かしたり。

 子どものころから、そういうことをたびたびしてきたつもりだったが・・・・・・。 

一年前の東日本大震災のあと、自分にできることがみつけられず。ともすれば虚ろになり、そのまま散ってゆきそうなこころをかき集めるようにしながら日を過ごしていた。震災の衝撃の中で、過剰だった事ごとを突き付けられたような気がして、生活を見直した。電機の使い方、持ちもののこと、食べもののことをひとつひとつ見なおしていたのだが、それはどこまでも被災地から離れた地に暮らす自分のことに過ぎないと思うと、辛かった。

 そんなときあるひとが「何をしていいかわからないときには、そばにいるひとにやさしくしてあげるといいんですよ」とおしえてくれた。「すると、やさしさがつながってゆきますから」

 そうだ、被災地に届けたい思いを、いま自分の近くにいるひとに向けてみよう。そうして、日々の暮らしを励もう。そんな、素朴ではあるけれど基本的なよすがをつかみなおすことができたのだった。 このこころが、どこかで受けとめられるのを信じられるようになった、と云い換えることもできる。子どものころから感じていたつもりだった、見えないもの、遠くの誰かのこと、こころをこめる構えについて、ほんとうの意味でわかるようになったのは、だから、ごく最近のことだ。

 身近なひとにやさしい気持ちを向ける。するとそれがやわらかい波動になって、被災地につながっていく。これが信じられるようになって、救われた。 信じた途端、できることはまだまだたくさんある、祈ることもそうだし、応援の気持ちを持つこともそうだし、やがてはそれが具体的な何かと手を結ばせてくれるはずだと考えられるようになっていた。

   ◇    □    ○    ※    ☆

 心を打たれました。 こうした文章と、23のレシピ ・・・ふきのとうの天ぷら 木の芽味噌  きゅうりの塩もみ 枝豆ご飯 秋刀魚の梅酒煮 などが 分かりやすく紹介されています。

 東京で、この著者 やまもとふみこさんの 朝日カルチャーでの講座に参加されている方が、毎月の講座が楽しみなこと、音読の楽しみなども 教えていただいている とメールをくださいました。

 よろしければ、お読みください。 私は、上記のメールをいただいた後に、図書館で不思議にも この本に出会うことが出来ました。 ありがとうございます。

 今日も、良い日となりますように。

 

 

 

 

|

« リニューアルした岐阜県美術館  ・・・ ぜひ、どうぞ | トップページ | 『ティンパニスト かく語りき』 ー 〝叩き上げ〟オーケストラ人生 ー »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« リニューアルした岐阜県美術館  ・・・ ぜひ、どうぞ | トップページ | 『ティンパニスト かく語りき』 ー 〝叩き上げ〟オーケストラ人生 ー »