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2019年12月18日 (水)

『もういちど 会える日まで』

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遠藤芳子 著

いのちのことば社

2010年6月1日 発行

 著者の遠藤芳子さんは岐阜県生まれ。

 神学校で出会って、神学校を卒業すると同時に結婚されたご主人、遠藤嘉信牧師を支えて牧師夫人として歩んでおられた芳子さんは、聖日礼拝の講壇に立つことはなかったのですけれど、ある年から肢帯型の筋ジストロフィと診断され、家の中では歩けるものの、外ではいつもご主人に車いすを押してもらう状態となられたそうです。

 そうした状態に芳子さんがなられてから数年経ったとき、ご主人が腕の力がめっきり落ち、診断を受けると、ご自分でもそうではないかと考えていたALS(筋肉萎縮性側索硬化症)だったそうです。そのとき、娘さんは高校生になったばかり、息子さんは小学三年生だったとのこと

 ご主人は、いかに説教を備えることが出来るかを最大の課題として、早い病気の進行と闘われました。

 教会の年間主題聖句に「あなたを慕い求める人々がみな、あなたにあって楽しみ、喜びますように。あなたの救いを愛する人たちが、『主をあがめよう』と、いつも言いますように」 詩篇40篇16節を選び、教会が決して悲しみに包まれないように、どんな状況の中でも、本来的な真の喜びを見失うことのないように、とひたすら願っておられたそうです。 あと、ひと月かふた月の命でしょう、と医師から告げられ、入院するとき、辞任の申し出をされましたが、教会の役員の人々は、涙ながらに受け止めつつも、意識ははっきりしていて指示は出せるのだから、今その必要はないと言ってくださったそうです。

 副牧師のかた、教会の方が闘病する牧師と最後まで寄り添って歩んでくださったそうです。

 芳子さんが、ご主人の過酷な状況を目の当たりにして「神さま、なぜですか・・・」と涙するとき、ご主人は「なぜは、問わなくていい。神さまは愛してくださっている。ゆだねよう」と確信に満ちて語られ、芳子さんを勇気づけたとのこと。

 ご主人は、自分があとわずかのいのちと知ったとき、「きみの再献身の時だね」と語り、聖日礼拝の講壇に立って説教をするように、きっぱりと言い渡し、芳子さんはそれにしたがって、説教をされるようになりました。 本書の後半には、その説教が六篇、収められています。

  ◇    □    ○   ※   ☆

 本書の結びは、こう書かれています。

 もういちど会える日まで、主人が愛した同じ主を愛し、主人が信頼した同じ主を信頼し続けることができますように、決して主の御名を汚すことがありませんように・・・。それが私の切なる祈りです。「これでいいでしょうか」と天国にいる主人に尋ねながら・・・・

 今日も良い日となりますように。

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