« 山中の白梅 | トップページ | 『松風の人』 ー 吉田松陰とその門下 ー 津本 陽 »

2020年2月14日 (金)

『参謀力』 童門冬二

0002_20200212093001 『参謀力』ー 直江兼続(なおえ かねつぐ)の知略 ー

NHK出版 2008年10月25日 第1刷発行

まえがき から抜粋いたします。

 直江兼続は、上杉謙信と上杉景勝の二代に仕えた名軍師 ・・・ この本は直江兼続の史伝や小説ではなく、読み手は主としてビジネスマンであると想定して資料や伝説的なエピソードを再構成し、兼嗣の参謀力が少しでも現代のビジネスマンに役立てば、と願って書いた本である。

 

 私は、ビジネスマンではありませんが、こんなところが印象に残りました。

   ◇    □    ○   ※   ☆

  直江兼続は自分の立場、すなわち上杉景勝の参謀であり軍師であることを、自分では、「梅干しのようなものだ」と思っている。梅干しというのは、皮と肉は食われる。しかし一番大事な種子は硬い殻で最後まで守り抜く。軍師である以上、主人上杉景勝のために政略を行い、場合によっては敵とも妥協する。その妥協や折り合いが、梅干しにたとえれば、「皮と肉を食わせる」ということなのだ。が、自分にとって、「これだけは絶対に譲れない」という大事な種子は食わせない。死守する。兼嗣にとって死守する種子が「上杉謙信公から教えられた義なのだ」と認識していた。 直江兼続にとっての硬い殻の中の梅干しの種子がすなわち義なのである。

  ◇   □   ○  ※   ☆

 まえがきに、 組織における行動プロセスの九つの経過、参謀としての心得五つ など、が簡略に書かれていて、そういう読み手にわかりやすく書くスタンスはこの本全体に貫かれていると感じました。 徳川秀忠が信州上田城に籠もった真田一族との戦いに手を焼き、関ヶ原の決戦に間に合わなかったことは、よく知られていますが、兼続は、これを徳川の譜代の大名たちを温存し、関ヶ原の戦い以降に備えた家康の大芝居の一つだと分析するなど、その大局的な判断力には目が開かれる思いがいたしました。 実際にそういうことだったかどうかは、私などにはなんとも分かりませんけれど。

 よろしければ、どうぞ。   今日も、良い日となりますように。

 

 

 

 

|

« 山中の白梅 | トップページ | 『松風の人』 ー 吉田松陰とその門下 ー 津本 陽 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 山中の白梅 | トップページ | 『松風の人』 ー 吉田松陰とその門下 ー 津本 陽 »