
※ この記事は、設定をミスして、5日にも公開しておりました。 5日と内容は同じですが、少し書き足しました。ご了承ください。
親しい友人 いいなづけ 伴侶 家族 ・・・ こうした方を召された人をどう慰めれば良いのでしょうか ・・・ 『百万人の福音』いのちのことば社 発行2019年4月号の特集は希望あふれる「死」を迎えたい というテーマでした。
その4月号の表紙は、「世界でいちばん陽気な墓」といわれるルーマニア北西部の小さな村、サブンツァ村のお墓の写真・・・ 明るい色調の絵に、左のお墓には「生涯良い羊飼いでした」 右のお墓には「糸紡ぎが上手だったのよ」と記されているそうです。
先日見たテレビでは、たしかガーナだったと思うのですが、天に召された人の好きだったことをデザインしたお棺を作り ・・・ 花の好きだった人は 明るい色で花の彫刻で飾り、漁師だった人のは大きな魚の形のお棺をつくり、お葬式にはそれを担いで村中を長時間にぎやかに練り歩き、第二の人生への旅立ちとしてお祝いするのがお葬式なのだと、一年がかりで準備した家族が元気に語っていました。
アフリカのある部族では、この世で周りの人々に与えるものを与え尽くしたからこの世を去ったのだと考え、明るくお祝いするお葬式を営むと聞いたこともあります。
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日本では、長寿だった方を「大往生なさった」 と 悲しみを乗り越えた表情でのお葬式になることも ときにはあるようですけれど、 ほとんどの場合、故人を悼みながら しめやかにお送りするのが お葬式・告別式だと思います。
この4月号の特集の中の文章にあったのが今日のタイトルの「響き合う悲しみ」ということばでした。
まずは、この文をお読みください。神谷美恵子さんの『生きがいについて』から引用されています。美智子さまと親交のある神谷美恵子さんは、この本を長島愛園のハンセン病患者さんたちとの深い交流を原体験としてお書きになりました。
将来を共にするはずであった青年に死なれ、深い悲しみの中にあるかたに、周囲の人はどんなことができるでしょうか。
慰めてあげたいという気持ちはいっぱいだけれど、結局何も出来ないで落ち込んでしまうしかないかもしれません。
上の文章に続いてこう書かれていました。書き手は、大和昇平さんです。 ・・・大阪府生まれ、東京基督神学校、佛教大学卒業。佛教大学大学院仏教学修士課程修了。著書『牧師が読みとく般若心経の謎』『追憶と名言によるキリスト教入門』他。
経歴や著書名から、仏教とキリスト教の両方を深く学ばれたかただと察することが出来ます。
※ 画像をクリックしていただくと文字が読みやすい大きさになると思います。
人は、それぞれの悲しみによって響き合うことができる。自分と異なる悲しみとの出会いのなかに、未知なる人生の調べを聞くことがある。
出典 『生きていくうえで、かけがえのないこと』 (若松英輔 著 亜紀書房)
この文に引き続いて、大和昇平さんはひとつとして同じ悲しみはないけれども、悲しみは響き合っていくということ。暗闇の中の灯火に気づかせていただいたと記しておられます。
たまたま出会った本・文章に 感銘と慰めを覚えましたので、ご紹介させていただきました。
私たちは、それぞれの人生を歩んでいるので、ある人と同じ時期に同じ悲しみに出会うことはないかもしれませんけれど、どの人もそれぞれ大きな悲しみを心に抱える時期があります。それを響かせ合うときに聞こえるてくる調べの中に手を取り合って一緒にすごすことは、お互いに大きな慰めを覚えるときとなるかもしれません。
今日も、良い日となりますように。
明日は日曜日。キリスト教会の礼拝にお出かけください。
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