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2020年7月15日 (水)

「戦争の傷跡」 関根一夫牧師のメールマガジンから

 時々引用紹介させていただく関根一夫先生の7月14日のメールマガジンを紹介させていただきます。

 関根先生、ありがとうございます。 下記の文中のURLを開きたい方は、クリックしてください。多分いけると思います。

 今日も、良い日となりますように。

  ◇    ◇     ◇      ◇     ◇

【戦争の傷痕】

 留学したオーストラリアの神学校はビクターハーバーという小さな街のマウント・ブレッカンという丘の
上にありました。お城のような学校でした。
そのお城の中には校長室、図書室、事務室、ダイニングホール、調理室、教務室、そして
2階は女子寮になっていました。
男子寮と教室は、そのお城の周囲に今で言う仮設住宅のような感じで建てられていました。
でも、住み心地は素晴らしく、そこからの景色も最高でした。
写真は
https://ameblo.jp/macf-news/entry-12610867611.html

学校から町までの下り坂の中腹にひとりのお婆さんが住んでいて、
学生たちが通ると窓を開けて明るく話をしていました。
ところが、いつも、私がそこを通るとお婆さんはくらい、怖い顔をして
窓を閉めたのです。
いつもそうなので、私はとても気になりました。
私が何か悪いことでもしたのかなぁと考えました。
個人的にあったことも話したこともないので、私自身に対する悪意というのでは
ないはずなのになぁと思いながら、ある日、お昼休みの時間に、勇気をふしりぼって
その方の家のドアをノックし、私が通る時に窓を閉める理由を尋ねました。
答えは簡単な言葉が返ってきました。
「あなたがた、日本人は私の主人と息子を殺した!原爆はそのことに対する神の裁きだ」
というようなことを吐き捨てるように伝えてくれました。
「あー、ここでは私は「日本人」「過去のすべての傷を負わせた方々に対する日本人の
代表」のような存在なのだなと感じました。
私は自分が日本人であることを強く思い知らされました。
「日本人として、申し訳なく思います。許してください。でも、同時に日本人も
傷つけられ悲劇を通過し、大勢の戦死者がいます。戦争が作り出した悲劇です。
憎むべきは「戦争」と言う出来事なのだと思います。」
「あなたがあの学校にいることは知っていました。でも、もう話したくありません」
おばあさんはドアを閉めました。

そのおばあさんも、私が具体的にご主人と息子さんに手をかけたわけではないことを
承知しているのです。でも、感情的には「日本人」への拒否反応が自分でもコントロール
できないほど強く残っていてそれがその方の傷として表情を暗くしていることは
明白でした。身内の死、理不尽な死は勲章などもらっても決して決済されることの
ない大きな代償なのです。
「戦争はこの国の方々を不幸にし、私の国の人たちも傷つき悲劇を作り出した。
戦争を回避できなかったことこそが最大の悲劇の根源なのだ」と心に強く
感じました。

ボブディランが歌った「戦争の親玉」という曲が身震いするほど身近に
感じたことはありませんでした。
https://youtu.be/JEmI_FT4YHU

和訳は
http://coolitdown.way-nifty.com/grand_ecart/2014/06/post-f5e0.html

おばあさんの心が和らぎ、安息が届くように祈りました。
でも、その後も私はその方の笑顔を見たことはありませんでした。
オーストラリアでの最も悲しい出来事の記憶のひとつです。

+++++++++++

◎主の平和と祝福がありますように!

関根一夫
pastor.kaz@gmail.com
https://www.macf.info/

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※発行者さんに届く内容は、メッセージ、メールアドレスです

 

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コメント

シンガポールやインドネシアで 罵倒されたり つばをかけられそうになったりしたことがあります。
「Do you know what happened here in 1942.?」
「知っています。だから 私は 日本の子どもたちを連れてここへ来るのです」
被害者の記憶は薄れません。
”Forgive but never forget.許します。でも忘れません”
との姿勢で赦されたかのように錯誤してはならないと思います。
平和は 日々の姿勢の中に。祈り、働くひとと一人でも多く手をつなぎあっていくこと。 

※ ムーミンパパより
  貴重なコメント、ありがとうございます。 
  「人は、他人の痛みには何十年も耐えることが出来る」 ・・・そうあってはいけませんね。自分に寛容で他の人には非寛容にならないように、心して誠実に歩みたいと思います。 神さまとの間に大きな問題をおいてしまうことなく、自分と神さまの間は直接つないで、すべてのことを神さまはどう見ておられるかを大切にして見ることが出来ますように。
 政治に携わる方々が、いさかいをつくり出すのでなく、平和を創り出すことが出来ますように。そのことのために、私たちが祈りを欠かすことがありませんように。

投稿: kei | 2020年7月15日 (水) 13時50分

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