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2020年10月19日 (月)

『星の旅人』 ー 伊能忠敬と傳説の怪魚 ー

0003_20201016201401 『星の旅人』  

ー 伊能忠敬と伝説の怪魚 ー

小前 亮 (こまえ りょう) 著

小峰書店 2018年12月21日 第1刷発行

 ※ 本書の小説部分は、史実をもとにした創作 と巻末に断り書きがあります。

 現代では、たとえば大きな地震が起こった後、地形がどんなふうに動いたか、変わったかが人工衛星などからミリ単位で精確にとらえることができるようです。優秀な時計があれば、現在地の軽度が何度であるか計算できますし、カーナビがなくてもスマフォがあれば、GPSで今、地球上のどこに居るのかが瞬時に分かります。

 それほど優れた器機のなかった江戸時代に、伊能忠敬は驚くほど正確な地図を苦労して作成しました。 彼の作成した地図は日本よりもアメリカにたくさん所蔵されているとテレビで報道されていた覚えがあります。バスケットコート四面ほどの広さに、畳一枚ほどの大きさの地図が214枚並ぶ大きくて正確で美しい日本地図を、隠居後、1800年~測量を始めて17年間で資料を作成して作り上げたのです。 その地図「伊能図」は1861年に日本沿岸を測量しようと強引にやってきたイギリス海軍が驚嘆して自分たちで測量するのを取りやめたほどの出来映えでした。

 日本の文化の高さを端的に示したこの地図は、日本への外国の侵略を抑制したのではないかとの意見もあるようです。学問は国を救うという例であるかもしれません。

 表紙の見返しでも紹介されている文が心に響きました。

 いくら手を伸ばしても、天の星にはとどかぬ。だが、頭で道理を考え、手足を動かして測量すれば、地を歩いていても星にとどくかもしれぬ。それが学問だ。

 小説と、天動説、地動説などの解説が織りなされつつ伊能忠敬チームの足跡・業績が浮き彫りにされていきます。 関心がおありの方は、どうぞ。

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