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2021年2月12日 (金)

作家のことばの力 

0001_20210210205101  平野啓一郎さんという作家の本をこのところ四冊読みました。1975年生まれとのことですから、46歳ほどでしょうか・・・私が出合ったとのない語彙がふんだんに用いられていて、驚きました。1999年、京都大学法学部在学中に投稿した「日蝕」という作品で芥川賞を受賞という方だそうで、よほどたくさんの本に親しみ、文筆の才に恵まれ、磨きをかける歩みを重ねてこられたのだと思います。

 たとえば、『一月(いちげつ)物語』では、「夕影鳥」を「ほととぎす」と読み仮名を添えて用いていたり、哀婉(あいえん あわれに美しくしとやかなこと)ということばなどがふんだんに登場してきたり・・・ 水恋鳥 ということばも文章の中に普通に出てきていて、言語中枢を刺激されました。

 文語調のことばを自由闊達に登場させているということだけでなく、0003_20210210205501

『かたちだけの愛』ではパリコレで活躍しているデザイナーの語ることばに、

うわぁと思いました。

「モードは人が、目覚めたまま見る夢です。確かにやがて夢は醒めます。

けれども、一度は胸を焦がすような

この瞬間が、永遠に続いて欲しい

と思うような夢であるべきです」

 華やかなファッション モード ・・・それに携わる方の人生も栄枯盛衰が激しいだろうと そういうことに縁遠い私にも そういう世界に自分の全存在を架けている方の心意気がすーっと入ってくる表現でした。

 こういう言語体験をすることができるので、私は本が好きです。 

 今日も、良い日とないますように。

 

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